2006年1日15日

「ともだちの輪」

今日は、ここワシントンDCでのライブ。
Blues Alleyというクラブでの二日目。1月13日、金曜日。
「今日は13日の金曜日だから、何か起こるんじゃないの?」
とトニーとマーティンがつぶやく。
日本には、13日の金曜日を怖がる習慣はあまり定着していないので、
別に何も起こりやしないよ・・と思う私。
これがね、起こるんです。
びっくりなんです。
13日の金曜日、恐るべし!
1stセットの前に、バーでごはんを食べていたら、
人に声をかけられた。
「ロニースコッツで見たから、来たんだよ!」
ロニースコッツ・・・。イギリス。
「あのとき丁度ロンドンに旅行に行っていて、ひろみを見たんだ。
実家はDCでね、絶対家族や友達に見せたいと思って、8人で来たよ!」
7人も連れてきてくれた・・。涙。
そして、その後、またひとり声をかけてきた。
「ウンブリアジャズフェスティバルで見たから、来たんだよ!」
ウンブリアジャズ・・・。イタリア。
「あの時丁度ペルージャにいてね、ひろみを見たんだ。
住んでるのはDCでね、絶対友達に見せたいと思って、5人で来たよ!」
4人も連れてきてくれた・・。涙。
この後にも、ロンドン公演に来てくれたお客さんさらに二人、
モントリオールジャズフェスティバル(カナダ)で見てくれたお客さんに出会う。
アメリカ以外で出会った人と、一夜でこんなにたくさん出会う。
みんな大集合だ。首都の威力か!?
そして、またひとり声をかけてきた。
「上原ひろみさんですか?」
日本人のおそらく私の母親と同じくらいの年の女性。
「はい」
「わー!ちょっとこれ見て!」
初対面で会うなり運転免許証を見せられたのは、初めてである。
「名前のとこ、見て!」
「!!!!!!!!!!」
出ました。13日の金曜日マジック。
書いてあった名前は・・

「HIROMI UEHARA」

「うそ!?」
「そうなのよー!私も上原ひろみっていうの!」
人生で初めて、同姓同名の人に出会った。
彼女はメキシコ生まれで、今はアメリカで暮らしているらしい。
「友達から電話があって、お前ブルースアレイでなんかやるのか?
って言われて、びっくりしちゃってねー」
と語る彼女。
私は、人生で上原という親戚以外の人に、彼女も含めて3人会っている。
しかも、なぜか全員アメリカでだ。
後の二人は、ボストンで出会った。
3人目にDCで出会ったら、上原ひろみと来たもんだ!
彼女は、演奏終了後に、とても興奮してハグしてくれた。
上原ひろみ同士のハグ。13日の金曜日に起きた奇跡。
さらに、ミラクルは続く。
ライブ終了後、ペルージャで私を見た人が連れてきてくれた友達が、
「来週長く住んだDCを離れるんだ。
とてもいい思い出になった。ありがとう」
と言ってくれた。
「どこに行くの?」と聞くと、
「イスラエル」
「え?今度行くよ!」
「いつ?」
「来月」
「どこ?」
「テルアビブ」
「WOW!まさに引っ越し先だよ。
今度は、僕が友達をたくさん連れて行くからね。約束。」
なんだか、感極まった。
こうやって、ともだちの輪が出来て行く。
今日は他にも、DC在住のアメリカ人で、
「日本人の友達がね、この前日本でスパイラルツアーを見て、
DCでライブがあるから絶対行け!って念を押されて来たよ。」
という人がいたりした、
どこの誰だか存じないけれど、宣伝してくれてありがとう!!!
世界中が繋がっていく。
違う場所で違うタイミングで、何か同じものを感じる。
そしてそれを伝えて、みんなが両思いになっていくこの感じ。
感無量。
支えられています。みんなのともだちの輪に。
連れて来た人が恥ずかしい思いをしないように全力を尽くして、
「ほら、来て良かっただろ」ってちょっと自慢げに帰っていってもらったりすると、
なんだかとても嬉しい。
演奏前には、「連れてきたからな。よろしく頼むぞ!後はお前次第だぞ!」
って言われてる気がする。
もちろん、うまくいっているケースばかりではないと思うけど、
そんな中でうまくいった時には、その連れてきてくれた人と強力タッグを組んだ気になる。
手をパチンと合わせたい衝動にかられる。
今日は、音楽がもっともっと大好きになった。
ともだちの、輪!

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